変わるFolio スクリーンから舞台演劇へ
サイキVSぱそ子
■読者を誘導するwebデザイン
- サイキ
- 本って、じっさい読んでて、今ここにあるってことと、本の中にある世界との断絶があってはじめて、それが、本としての価値を持つんじゃないかな?とか思ったりします。
それが、webという場に置かれると、読んでいる文章の世界と、目で見てるディスプレーの画面が、同じ地続き。ひらべったい、同じ世界の続きのような感じがするんです。
なんででしょうねえ?
- ぱそ子
- デザインの面で、ということですかー。考えたこともなかったなあ。
でも、webで小説読みにくいとは感じてましたけど。違和感を分析したことなかった。面白い。
- サイキ
- 最近、カッコイイデザインのサイトを探してめぐってるんです。
カッコイイってこととフラッシュ使って、読者を誘導するような仕組みになってるってこととか。
読者を誘導するのが、正しいのか間違ってるのか。カッコイイとはどういうことなんだろうか?とか。
- ぱそ子
- 読者の誘導か。今までのFolioにはなかったかも。ぺったんこで、玄関開けてどこ行くか決めれなくてすぐ立ち去ることもできる。
雑誌ってのは誘導してくれますよね。最近おかげさまで雑誌なら何でも気をつけて見るようになりました。
入っていける雑誌と入っていけない雑誌ありますね。内容に関らず。サッカーとか好きでもないけど、この雑誌ならなんか読んじゃったみたいな。
- サイキ
- ですよね。視線の誘導の技術がある。
でもサイトの場合、ぱっと一目でひらけてしまうから、視線の誘導よりも情報をどういう風に見せることができるか?なんてことが大事なことのように思われてて。デザインって、まったく素人なんで、何がどうなってるのかってことは、分からないんだけど、サイトを作るってことに、もっと意図があってもいいんじゃないかなーとか思ったりしたりして。。。。
- ぱそ子
- 視線の誘導よりも意識を誘導しないといけないのかも、webの場合。
視線が留まる時間は、買ってきた雑誌より絶対少ないし。一瞬かもしれない。読者の意識を掴まなかったらすぐに立ち去ってしまう
作品の展示会じゃつまらない
- サイキ
- その一瞬をどうつかむかっていうことが凄く難しいとか思ったりするんだけど。
■web雑誌とブログ井戸端会議
- ぱそ子
- 意識さえ掴めれば読者は好きなだけもぐっていくのがwebだと思う。ブログとかってそういうイメージだなあ。
- サイキ
- そう?
僕は逆に、平坦に平坦に近くなってゆくような感じがする。ブログ。
- ぱそ子
- へえ!
- サイキ
- なんだろ、情報が一極集中してた、かつての専門サイトのイメージじゃなくて、情報が希薄化した場所ってイメージが。
サイト自体も簡素な感じのが多いんで余計そんなことを考えてしまう。
- ぱそ子
- ああ、素人が好き勝手言ってて情報が薄められてるイメージかなあ。
ちょっとずつみんなが言うって感じ
- サイキ
- そうそう。
こないだどっかで読んだんだけど、床屋で野球中継を見てるおっさんの会話みたいな感じ。
- ぱそ子
- あは!井戸端会議みたいな。
- サイキ
- うん。
その希薄化された井戸端会議を取り出してみたら、ソーシャルネットワークみたいな小さなコミュニティーの関係に行きついてしまった、みたいな感じで。
で、掲示板とか編集室で、反対されたFolioのブログ化なんだけど、その希薄化された、コミュニケーションの場というのを取り込んでみてもいいのかも知れないと思ったからでした。
- ぱそ子
- 希薄化されたコミュニケーションの場を取り込んでみると、逆に雑誌の意義が見えそうってことかなあ?
- サイキ
- いや、希薄化された意見だとしても、それは町の声じゃない?
- ぱそ子
- 町? 読者?
- サイキ
- 読者。
床屋や銭湯のオヤジ達の会話だとしても、それが、ひとつひとつの繋がりになったりする訳で。
非難するなり、意見を言うなり。それはご自由にと。
雑誌の一番の欠点は、一方通行なんだよね。
新聞でもテレビでも。
- ぱそ子
- Folioという中心棟があって、その周りに町が形成されて読者が好き勝手井戸端会議してるのは面白いと思う。
webで一方通行は古いですよね。
古いってかwebであるってことが生かされてないっていうか
- サイキ
- そう。でも、発行する側と、読者の立場は分けて置かないとダメっていうか、2chになっても面白くない。
- ぱそ子
- 今までのFolioは、反webコンテンツっていうか、webでもきちんとしたもの出そうよってイメージ。より紙の雑誌に近いイメージ。じゃあ今度は、web雑誌である意義は何よ、ってことにサイキさんは挑戦したいのかなと思いました。
- サイキ
- あ、そう!
- ぱそ子
- だからがらっと変えたいんですよね。
- サイキ
- うん。
- ぱそ子
- でも、変えすぎて「きちんとしたもの」ですらなくなったら、なんか振出しより前に戻るっていうか。。
サイキさんが持ってきたデザイン案はいいですね。サイキさんのやりたいイメージ伝わりますよ。中身も何作ろうか、いろいろ想像が膨らみます。
- サイキ
- たとえば、文章を書いて批評し合うという場があるじゃない?でもそれは読者と筆者が同じ位置にあるけど、そうじゃない。書いた人には最低限の敬意は与えられるべきなんですよ。きっと。
(あんまり「べき」って言葉は好きじゃないんだけど。)
で、敬意や、発言することの意味を補強するのがデザインだったりする訳で。
- ぱそ子
- 舞台ですね。
- サイキ
- そうそう。舞台。
デザインって舞台。
- ぱそ子
- 読者は筆者の書いたものに少しだって手を加えることができない。どんなに批評しても。役者と客。役者は舞台、客は絶対舞台に上がっちゃだめ、ってイメージ。
なるほど、見えてきた見えてきた
■スクリーンから舞台演劇へ
- ぱそ子
- うーんとね、今までのFolioは舞台演劇じゃなくてテレビだった、もしくは映画だった。
で、これからのFolioは舞台演劇により近いものになればいいと思う。観客がいて、反応が生で伝わって。でも観客は舞台に乱入したりはしない。
- サイキ
- それは難しい挑戦なんだけどね。
- ぱそ子
- イメージは出来たけど、どうやってやるんだろう??って感じですw
- サイキ
- でしょ!
- ぱそ子
- でしょって!勝ち誇ってどうするんですか
でも、確かにwebではそれができるんですよ。舞台演劇が。紙ではできない。
■雑誌の脚本
- ぱそ子
- 今のFolioの平たい感じは、役者集めました、立派な舞台用意しました、でも脚本出来てません、みたいな感じ。まだまだ、みんなバラバラ。集まっただけという感じ。
これは雑誌の中身の問題ですけどね。
もっと絡んだら面白いなあと思ってるんです。脚本って言ったのはそれで。きっちりしたものはいらないけど、雑誌として一つのストーリーが見えるようなものができないかなあ。各役者(作品を作る人)たちを配置して、雑誌全体として何か見えてくるような。。
- サイキ
- ああ。確かにそれはある。
いままで、作品の順序は結構おざなりだったと言っても過言ではない!
- ぱそ子
- こらー!!
- サイキ
- 考えてるのは考えるんだけど。
作品の質とかはその人その人によって違うじゃない。そこの調整とか難しいし、作品をどう並べばいいか、内容に沿ってって言っても明らかに内容が他と並びが悪い場合だってあるじゃない。。。
- ぱそ子
- 今までは、真ん中にテーマがあって、そこから作品が一対一で繋がってるから読むほうとしてもしんどい気がする。先へ進まない。読んでは表紙に戻り、また次のを読んでは戻り。あ、これデザインの平坦なイメージとそっくりですね。
テーマ「color」で、執筆者に各色を割り振るっていう案がありましたが、あれも面白いかなと思いました。少なくとも一対一でも横に長い並列な感じで。全体として「color」が見えてくる。
- サイキ
- うん。確かに、読者として、全体が見渡せた方がわかりやすい。
- ぱそ子
- 読者として前に進みたい感があると思います。web読者はせっかちですから。
- サイキ
- うん。
あわわ。その進みたい気分をどうやってデザインにすればいいんだ!みたいな問題が!!
- ぱそ子
- 前に進むというか潜って行って、で、最後に自分のとこに帰ってきたら完璧ですね。むずかしー。そうそう、どうやってやるのかって。
どうなるFolio!?号を読んで、デザインを思いついた方はサイキまで!
とか募集かけてみたり?
- サイキ
- よろしく!!
募集募集!大募集!
- ぱそ子
- たぶん、サイキさんがやらないと誰もしない
- サイキ
- わー。マジですか!
■次号のテーマ
- サイキ
- とりあえず、デザインは置いておいて、テーマの話に戻すけど、テーマって今までの形じゃない形にしたいと思う。
- ぱそ子
- テーマに沿って小説書くのをやめるってことですか?
- サイキ
- いや、文芸紙だから。一応。
文芸?サブカル紙?
- ぱそ子
- どっちなの!編集長!
- サイキ
- サブカルぐらいが、安定してて読める気がする。
- ぱそ子
- ダ・ヴィンチとか文藝とかの感じかなあ
- サイキ
- あ、そうそう。あのあたり。
ダ・ヴィンチぐらいが妥当な線かも。
- ぱそ子
- >テーマって今までの形じゃない形にしたいと思う。
えっと、どんな形でしょう?
- サイキ
- 「ホラー」とかだと広すぎるって意見が。。
- ぱそ子
- いや、今までのテーマは考えなさ過ぎて駄目です。
- サイキ
- ダメだしされたw
- ぱそ子
- どうやったらこのテーマが面白くなるのか挑戦するのが創作陣に課せられた使命だと解釈してましたがw
広いってよりは逆に狭く感じてました。
童話とかミステリーとかって、定義がとても人工的なものだったりして。小説にするには色気がないっていうか。遊びの部分がなさすぎて。ポルノ→エロスに変えましたよね? こちらは俄然色気部分があったので書きやすかったです。
- サイキ
- うん。遊びの部分が少なくなると、書きづらいってのはあると思いますね。
- ぱそ子
- たしかテーマは「もっと深層が見えるような、テーマを通して世の中が浮かび上がってくるような、ちょっと先を行くような、そんなテーマ」がいいって言ってましたよね? 言葉はちょっと違うかもしれませんけど。
- サイキ
- うーん。言ってしまうと困りますよね。そういう発言。
だからジャンルでするテーマっていうのは、読みようによっては深くすることが出来たなあと思ったりするんだけど。
変わるFolioにふさわしい、変わったよというテーマは一体なんだろうかと考えてるんですが。
- ぱそ子
- 読みよう、特集の持って行き方ってことですか? 確かにどんなテーマでも料理の仕方しだいで、深層を覗かせることはできるかもしれませんねー。
変わるFolioにふさわしいかー。この号外のテーマはふさわしいですね。「どうなるFolio!? サイキは今何を考えている!?」(笑)
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