詩の一部を紹介
1
青い空が
僕の心を逆なでする
真昼の月が欲しかった
見上げすぎていた僕は
きっと昼と夜の境界を
見失ってしまったのだろう
言葉は退屈な現実を刻むから
耳障りな時計は壊してしまうのさ
そろそろ昼寝も終わり
もう少しここに
風が止んだら行っても良いよ
見晴らしのいい場所を
探しに行こう
|
4
こぼれ落ちそうな時間
振り向いた瞬間のような
コマ送りされていく
記憶
今すぐに止めて
スライド一枚分だけ
僕の物にしてしまおう
|
5
たどる道すじは皆無。
親鳥の尾を追い続け、
昨日の寝床さえ思い出せない。
底見えぬ水面は、絵の中の道。
先をゆく足跡は無いから、
遠くからただ気まぐれに眺めるだけ。
柔らかな草に眠りたいと嘆いては、
そのうちに新しい尾を追い始める。
|